自宅でできる歯周病ケアを紹介!歯を磨く際のポイントや歯磨き粉の選び方
更新日:2023.02.22
歯周病にならないため、歯周病を進行させないためには日々のブラッシングが欠かせません。
セルフケアだけでは完全に汚れを落とすことは難しく、歯医者での定期的な歯のクリーニングも重要です。
細菌が溜まることで進行していく歯周病は、痛みがほとんどなく静かに悪化していく怖い病気です。毎日の歯磨きでなるべく汚れを落とすことが大切で、効果的なブラッシング方法で歯周病ケアを行なっていくと良いでしょう。
今回は自宅で実践できる歯周病ケアについてご紹介します。
目次
歯周病予防の基本は歯磨きと原因菌の除去
歯周病には4つの特徴があります。
- 1.痛みを感じにくい病気
- 2.ゆっくりと進行する病気
- 3.社会的な、誰もがなりうる病気
- 4.セルフケアでコントロールができる病気
歯周病は虫歯と比べると痛みを感じにくい病気で、自覚症状がなくてもゆっくりと進行します。
30代で8割、50代では9割の人が歯周病であるといわれるほどに、誰もがなりうるものです。知らぬ間に進行していることも多く、歯医者での定期検診を怠ると予想以上に悪化していたというケースもよくあります。
裏を返せば、定期的な歯のクリーニングやセルフケアをしっかり行なっていれば予防が可能な病気でもあります。
歯周病ケアの基本は、自宅でのセルフケアと歯医者での歯のクリーニングです。
特にセルフケアは毎日行うもので、歯周病予防のための効果的な歯磨き方法を習慣づけることが大切でしょう。
それに加えて、数ヵ月毎のプロによるクリーニングを受けることで歯周病知らずの健康的なお口を保つことができます。
予防のために自宅でできる歯周病ケア3つ
日々のセルフケアでは、歯周病の原因となる細菌の塊(歯垢)を除去することを意識すると良いでしょう。
歯周ポケットの歯磨き
歯周病菌は歯周ポケットに溜まりやすいです。ここに汚れが蓄積することで歯周ポケットが深くなりさらに奥へと細菌が隠れようとします。
そのままにしておくと歯周病が悪化してしまうため、歯周ポケットに届く歯磨きが必要です。歯と歯ぐきの境い目に歯ブラシの毛先を45度の角度で当て、細かく動かしながら磨くと効果的でしょう。
この時に歯と歯ぐきの境い目に毛先が当たっている感覚を意識しながら、強くゴシゴシ磨くのではなく優しくマッサージをするように磨きましょう。
睡眠時には、お口の中の細菌が増殖しやすいため、特に就寝前は丁寧に歯磨きをしましょう。また、歯周ポケットが深くなってしまうともう歯ブラシだけでは届かない部分に汚れが溜まってしまうため、プロによる歯のクリーニングも定期的に受けましょう。
フロス・歯間ブラシの使用
歯ブラシだけでは届きにくい歯と歯の間の汚れにはフロスや歯間ブラシが有効です。
歯ブラシだけでは約60%ほどしか汚れを除去できないのに対し、フロスなどの補助用具を併用すると80〜90%に上昇します。
特に、フロスは歯と歯の間だけでなく歯周ポケットの中にも入り込み、数mmの歯周ポケットに付着した歯垢も取り除くことができます。フロスは歯周病ケアには欠かせないアイテムといえるでしょう。
洗口液の使用
歯ブラシやフロスで歯や歯ぐきの汚れを落としたら、粘膜についている細菌を減らすために洗口液(マウスウォッシュ)を併用すると良いでしょう。歯周病菌に効くものを選んだり、歯医者でおすすめのものがあるか相談してみましょう。
歯周病ケアにおすすめの歯磨き粉
歯周病ケアに欠かせない歯磨きですが、歯磨き粉はどのようなものを使うと良いのでしょうか?
歯磨きの効果を活かすために、歯ぐきに効くといわれている成分を含む歯磨き粉を使用しましょう。
歯ぐきの炎症を抑える効果が高いといわれている「トラネキサム酸」や「グリチルレチン酸」。
殺菌効果が高いとされている「イソプロピルメチルフェノール」や「塩酸クロルヘキシジン」などがあります。
歯磨き粉だけで、歯周病を治せるわけではありませんが、商品を選ぶ際にはこれらの成分が含まれているか確認し、参考にしてみると良いでしょう。
ただし、歯磨き粉は発泡作用のあるものも多く、お口の中がすっきり爽快感を感じることで不十分でも磨いたつもりになってしまいやすいです。歯磨き粉よりも歯ブラシの毛先をしっかり当てることのほうが大切ですので、発泡作用の少ないものを選んだり、適量をしっかり守って使用しましょう。
歯周病ケアをマスターしてトラブルのないお口へ
数ヵ月毎の歯のクリーニングでお口の中の細菌を減らし、普段は毎日のセルフケアをしっかり行います。歯周病菌は日々蓄積されて少しずつ悪化していくため、なるべく溜めないようにすることが一番です。
歯ブラシの当て方やフロスなどの併用により、効果的に歯周病ケアをすることができます。定期検診の際には、改めて磨き方のコツやフロスの使い方などを学び、日々に活かしていきましょう。セルフケアとプロフェッショナルケア両方の重要性を理解し、歯周病ケアに努めることが大切です。