虫歯を予防する方法を解説!歯磨きだけじゃなく食生活や歯科検診も重要
更新日:2022.11.13
虫歯になると、激しい痛みや口臭が強くなるといった一般的に知られている症状の他に、虫歯菌の細菌感染から高熱を引き起こすことがあります。
そのため、虫歯を予防することは健康を維持するために大切です。虫歯の予防としては、歯磨きをまず思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実は歯磨き以外にも虫歯を予防する方法があります。
目次
どうして虫歯になる?虫歯の特徴と原因
ここでは虫歯とは何か、虫歯になる原因も含めて解説します。
虫歯とは
虫歯は、虫歯の原因菌が産生する酸によって、歯のカルシウムやリンが溶かされて歯が脆くなり、最終的には歯に穴が開いてしまう病気です。
虫歯は悪化すると、歯の表層のエナメル質に穴が開いてしまい、徐々に歯の神経に浸食し痛みを引き起こします。
さらに進行した虫歯を放置していると血管の中に虫歯菌が侵入し、発熱や頭痛などの症状を引き起こすこともあり、最悪の場合は死にいたる恐ろしい病気です。
虫歯ができる原因
虫歯ができる原因は、プラークの中に存在する虫歯菌です。
虫歯菌は、お米やパンなどに多く含まれる糖質を栄養源として酸を産生するため、歯が溶かされてしまいます。
虫歯菌によって溶かされてしまった歯は自然に回復することはありません。そのため歯科治療が必要になる場合がほとんどになります。
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「むし歯の予防法(総論)」
基本的な虫歯予防方法
次に、虫歯を予防するために行われてきた基本的な方法について説明をします。
歯磨き&歯間ブラシ
歯磨きは虫歯予防のキホンです。
虫歯菌はプラーク(歯垢)に多く存在しているので、プラークを取り除くことによって虫歯を予防することができます。
プラークは付着力が強いため、歯ブラシでこすり取ることが必要です。
しかし歯の形状や部位によってはプラークを取りきることが難しい場合があります。特に奥歯の溝や歯と歯の間、歯ぐきに近い部分は歯ブラシの毛先が届かず、虫歯になりやすいといわれます。
歯間ブラシやデンタルフロスを使って、磨き残しが溜まりやすい部分の清掃も心がけましょう。
食習慣の改善
虫歯を予防するために食習慣を改善することも推奨されています。
1つ目のポイントは「よく噛む」ことです。
食材をよく噛んで食べることは消化に良い影響を与えますが、口の中では唾液が多く分泌されるようになります。唾液は口の中の汚れを洗い流す働きがあり、食べ物がかみ砕かれる際にも歯の表面の汚れが取り除かれているのです。
よく噛んで食べることは虫歯予防に有効な食習慣のひとつといえるでしょう。
2つ目のポイントは、「おやつは短い時間で食べる」ことです。
糖質が多く含まれるおやつを長時間かけて食べていると、口の中に存在する虫歯菌が酸を作り続けることになります。おやつは時間を決めて規則正しく楽しむようにしましょう。
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「むし歯の特徴・原因・進行」
大人こそすべき虫歯予防のコツ
歯磨きや食生活の改善は正しく実施できれば、ある程度の虫歯予防の効果がありますが、これだけで虫歯を予防できるというわけではありません。
以下で私たちがプラスアルファで実施すべき虫歯予防方法を紹介します。
フッ素化合物の活用
虫歯を予防する方法として「フッ素化合物の活用」があります。
フッ素化合物には、歯のエナメル質の修復を促進し、虫歯菌の働きを弱めるなど、虫歯予防で注目されています。
フッ素化合物は肉や野菜、お茶といった食品にも含まれるなど自然界に広く分布している物質です。その高い安全性と有効性に関する長年の研究結果から、世界保健機関(WHO)や国際歯科連盟(FDI)もフッ素化合物の利用を推奨しています。
積極的な歯科健診
歯科医院やクリニックでは虫歯治療だけでなく、歯科検診をおこなっています。
歯のどこにもトラブルがないのに、なぜクリニックに行く必要があるの?と疑問に思われる方もいるでしょう。歯科医院やクリニックでおこなっている歯科検診は、以下のように磨き残しのチェックや除去ができるため虫歯予防に効果的です。
1.虫歯のチェック
虫歯は、歯の表面やつけ根だけでなく、歯と歯の間などの見えづらいところにもできます。
また虫歯は痛みが出る前から発症をしていることもありますので、専門的な観点から虫歯のチェックをしてもらうと良いでしょう。
2.プラーク・歯石の除去
普段の歯磨きではプラークをすべて除去することはできません。しかし磨き残しを放置すると、プラークが石灰化し歯石になります。
歯石は歯磨きでは取りづらく、虫歯や歯周病を引き起こす原因の一つです。歯医者にある専門的な機械を使用して、プラークや歯石を除去してもらいましょう。
3.ブラッシング指導
歯並びや口の形は一人ひとり異なっており、歯磨きの方法(ブラッシング)もそれぞれやり方が異なります。
歯科医師や歯科衛生士からブラッシング指導をしてもらえる歯医者もあるため、定期検診で個人にあったブラッシングの方法を指導してもらうことが大切です。
歯科検診を活用して虫歯を予防しましょう!
虫歯を予防する方法には、歯磨きや食習慣の改善が挙げられますが、これだけでは不十分といえるでしょう。近年は「フッ素化合物」や「歯科検診」が効果のある選択肢として注目されています。
お口の不健康は歯の痛みのみではなく、場合によっては全身に影響をすることがあります。
歯科検診は虫歯を予防し、歯の健康を保つためにも効果的です。病気にかからないように予防をするためにも歯科検診を活用するようにしましょう。