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舌苔とは?なかなか取れない舌苔の成分、除去するための取り方

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口臭対策

舌苔とは?なかなか取れない舌苔の成分、除去するための取り方

舌が気になる女性

舌苔とは?なかなか取れない舌苔の成分、除去するための取り方

更新日:2025.04.06

口臭対策

舌苔(ぜったい)とは何か、その成分や健康への影響、そして効果的な除去方法について解説します。舌苔は自然に形成されるものであり、口腔内の衛生を保つうえで適切にケアすることが重要です。この記事では、舌苔の正体とリスク、正しい取り方までをわかりやすく紹介します。

舌苔(ぜったい)とは

舌苔とは、舌の表面に見られる白っぽい付着物のことで、舌のザラザラとした小さな突起(舌乳頭)に絡みつくように形成されます。この突起の中には味蕾(みらい)と呼ばれる味を感じる細胞も含まれます。健康な人でも自然にできるもので、通常は問題ありませんが、過剰に蓄積するとさまざまな口腔トラブルの原因となります。

舌苔って「苔(コケ)」なの?

「舌苔」という名前に「苔(コケ)」とあるものの、実際の苔とは異なります。舌苔は植物の苔のように成長するわけではなく、あくまで見た目が似ていることからそのように呼ばれています。舌の表面にたまった白っぽい汚れが、苔のように見えることが由来です。舌苔は細菌や食べ物のカス、剥がれた細胞などが絡み合って形成されており、誰にでも自然に生じるものです。ただし、過剰にたまると口臭などの原因になるため、定期的なケアが大切です。

舌苔の成分

舌苔は、さまざまな成分が混ざり合って形成されます。適切な頻度で除去することで、口腔内の衛生環境を保つことができます。

死んだ細胞

口腔内の粘膜は常に新陳代謝を繰り返しており、古くなった細胞が剥がれ落ちて舌の表面に溜まります。これが舌苔の主な構成要素のひとつです。

細菌

舌苔には多くの細菌が含まれており、これらがたんぱく質や食べ物のカスを分解することで、口臭の原因となることがあります。

食べ物のカス

食事の際に舌に付着した微細なカスも舌苔の材料になります。特に磨き残しが多いと、これが蓄積しやすくなります。

口の中の分泌物

唾液や粘液など、口腔内で分泌される成分が舌苔に混ざることで、湿った状態を保ち細菌の温床となることがあります。

舌苔に含まれる主な細菌

舌苔には口腔内のさまざまな常在菌が含まれており、これらは健康な状態では問題ありませんが、バランスが崩れると口臭や歯周病のリスクが高まることがあります。

細菌属(学名) 主な特徴や関連性
Streptococcus 属 最も一般的な常在菌であり、一部は虫歯の原因菌として知られています。
Porphyromonas 属 歯周病との関連が強く、P. gingivalis は特に有名です。
Prevotella 属 歯周病の進行や口臭の発生に関与することがあります。
Fusobacterium 属 歯周病および口臭の原因となることがある細菌です。
Actinomyces 属 条件が悪化すると歯周疾患の一因になることがあります。
Lactobacillus 属 通常は善玉菌とされますが、一部は虫歯との関連が報告されています。

舌苔を放置するとどうなる?

舌苔は自然に生じるものですが、過剰に蓄積するとさまざまな口腔トラブルを引き起こす可能性があります。放置することで、口臭や歯周病、虫歯などのリスクが高まるため、日常的なケアが重要です。

口臭

舌苔に含まれる細菌がたんぱく質や食べかすを分解する過程で、揮発性硫黄化合物(VSC)などの臭い成分が発生し、不快な口臭の原因となります。

歯周病

細菌が過剰に繁殖することで、歯肉に炎症を引き起こし、歯周病を誘発するリスクが高まります。

虫歯

舌苔に含まれる一部の細菌は、虫歯の原因菌でもあるため、長期間の放置によって虫歯の発生リスクが増加します。

舌苔の取り方(効果的な除去方法)

舌苔は完全に取り除く必要はありませんが、適度な頻度で除去することで、口腔内の清潔を保ちやすくなります。以下に、効果的な除去方法を紹介します。

適切な器具を使用する

舌ブラシや舌クリーナーを使用することで、舌の表面にフィットしやすく、舌苔を効率的に除去することができます。通常の歯ブラシよりも専用器具の使用が推奨されます。

正しい方法で磨く

舌の奥から前方に向かって、やさしくなでるように磨くのが基本です。過度な力を加えると舌を傷つける可能性があるため、力加減には注意しましょう。
舌磨きをしている人の割合や正しい磨き方については以下の記事で詳しく解説しています。

毎日の習慣にする

歯磨きと同時に舌のケアも取り入れることで、細菌の増殖を抑え、口臭予防につながります。

口腔内のバランスを保つ

舌苔には善玉菌も含まれているため、除去しすぎると口腔内の菌バランスが崩れてしまう恐れがあります。適度なケアを心がけましょう。

定期的な歯科検診を受ける

舌苔の状態も含めて、歯科医師によるチェックを受けることで、自分に合ったケア方法を見つけることができます。

まとめ

舌苔は自然に形成されるものであり、すべてを取り除く必要はありませんが、過剰な蓄積は口臭や歯周病、虫歯などのリスクを高めます。適切な器具と方法で日々のケアを行い、定期的な歯科検診を活用することで、健康な口腔環境を維持しましょう。
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