40代の女性は要注意!更年期に悪化しやすい口臭とその対策
更新日:2022.11.17
女性の40代は、ちょうど更年期の症状が出始めるころです。更年期には体にさまざまな症状が現れますが、口臭も更年期に悪化しやすい傾向にあることをご存じでしょうか。また、ある調査では、男性よりも女性の方が口臭のリスクは高いというショッキングなデータが発表されています。
そこで今回は、40代以降の女性は口臭がキツくなりやすい理由とその対策についてご説明します。
目次
40代の女性は口臭が悪化しやすい
口臭と言うと中高年の男性をイメージされる方も多いかもしれません。でも、女性の40代は更年期症状に伴ってお口の環境も変化しやすく、口臭が悪化しやすい時期なのです。なぜ、40代の女性は口臭が悪化しやすいのでしょうか。
40代女性の口臭が悪化しやすい理由とは
40代女性の口臭が悪化しやすい理由は、唾液の分泌が減ってくることにあります。更年期にはなると、肌や目も乾燥しやすくなり、ドライスキンやドライアイなどの症状が現れますが、ドライマウスと呼ばれる口腔乾燥症も更年期に現れやすい症状の一つです。
唾液の分泌が減るとお口の中が乾燥しやすくなり、細菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。そして、細菌の増殖は口臭を招きます。
男性より女性の方が、口臭のリスクが高い
歯科医療総合商社の株式会社モリタと生体ガス測定システム開発企業の株式会社タイヨウが行った調査によると、40~60代の女性の4人に1人が基準値を超える口臭レベルであったことが分かっています。同世代の男性と比べるとその数は2.5倍以上となっています。
また、若年層でも基準値以上の口臭レベルだった人は男性よりも女性が多く、全体として女性の口臭リスクが高いことが分かります。これは、女性ホルモンが減少して唾液分泌量が減少することが原因だと考えられています。
加齢によって変化する口臭
なぜ若い世代よりも40代以降の方が、口臭が強くなるのでしょうか。年齢とともに口臭が変化する理由をご説明します。
揮発性硫黄化合物(VSC)は20~30代と変わらない
年を重ねても、口臭の原因物質となるVSC(揮発性硫黄化合物)の量はほとんど変化しないといわれています。しかし、加齢とともにVSCとは別のイソ吉草酸や酪酸といった臭いを放つ物質が増える傾向にあることが分かってきました。
これらの物質は、足の裏の臭いの原因にもなるもので、加齢によって口臭がキツくなる要因の一つには、イソ吉草酸や酪酸などの臭い物質が増えることが関係しているのではと考えられています。
更年期を迎えると増えるドライマウス
また、先にご説明しましたが更年期を迎えるとお口の中が乾燥してきます。このドライマウスの状態も口臭に関係しており、お口が乾燥した状態では細菌が繁殖しやすくなるため、口臭も強くなるのです。
歯磨き以外にも口臭ケアが必要
加齢とともに発生する口臭は、歯磨きだけでは十分に改善できない場合もあります。更年期以降の口臭ケアには、次のような対策も実践しましょう。
舌掃除やフロスの活用
口臭の原因物質は、細菌がお口の中の食べかすを分解することで発生します。
歯磨きをしても食べかすが残りやすい歯と歯の隙間や舌も、デンタルフロスや舌ブラシなどを使ってきれいに清掃しましょう。お口の中と舌をすっきりと清潔にすれば、口臭も抑えられる可能性があります。
歯科検診によるプロフェッショナル・ケア
セルフケアだけでは落としきれない歯垢や歯石も、口臭の原因になるものです。定期的に歯科医院に通院し、プロの手によるクリーニングを受けましょう。
また、ドライマウスの場合は治療を受けることで症状が緩和される可能性もあります。お口が乾きやすい方は、歯科医院や専門外来などに相談してみることをおすすめします。
40代になったら加齢による口臭にも対策を
加齢臭という言葉があるように、年齢を重ねると若いころには生成されなかった臭い物質が発生しやすくなります。男性は加齢臭と呼ばれる体の臭いがキツくなりますが、女性の場合は40代以降に口臭が強くなる傾向にあります。
40代以降に女性の口臭がキツくなる原因には、ホルモンバランスの変化も影響していると考えられています。口臭は毎日のケアで軽減させることもできるので、毎日の歯磨きに加えて、フロスや舌ブラシを使った口臭ケアも取り入れてみましょう。また、定期的に歯科医院で検診を受け、プロの手で歯のクリーニングを受けることも大切です。
記事を読んでみて心当たりが多かった人もいたのではないでしょうか。口臭や歯周病は歯医者の定期的な受診で改善できるといわれています。
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