予防歯科と口腔ケアのお役立ち情報を発信

歯磨きは縦磨きで効果UP!横磨きと縦磨きどっちでするのが正しい?

トップ

歯磨き

歯磨きは縦磨きで効果UP!横磨きと縦磨きどっちでするのが正しい?

縦磨きサムネイル

歯磨きは縦磨きで効果UP!横磨きと縦磨きどっちでするのが正しい?

更新日:2023.04.13

歯磨き

虫歯や歯周病を予防するには、毎日の丁寧な歯磨きが欠かせません。ただし毎日歯磨きをしていても、磨き方を意識して行わないと磨き残しがたまってしまい、効果が減ってしまうでしょう。
今回は、磨き残しを減らし歯周病対策に効果的な「縦磨き」について、正しい歯磨きの方法なども加えて歯科衛生士の西がご紹介します。

磨き残しは歯周病の原因になる

歯周病は不適切な歯磨きなどが原因で引き起こされる歯の疾患です。
歯と歯ぐきの隙間から歯周病細菌が侵入し、歯ぐきに炎症を起こします。進行すると歯ぐきからの出血がひどくなる、歯ぐきがぶよぶよになる、歯ぐきが下がり歯の根が見えて知覚過敏を起こす恐れなどもあります。
重度歯周病まで進行すると、歯を支えている歯槽骨がもろくなり、歯がグラグラになって抜けてしまうこともあります。

また、歯周病は成人の約80%が罹患している調査結果もあり、日頃の生活習慣がお口の健康に大きく影響するといわれています。
このように厄介な歯周病ですが、磨き残しが原因になって発症しているケースが非常に多く、食べかすや歯垢(プラーク)は歯に残っている時間が長ければ長いほど、歯や歯ぐきに悪影響を与えてしまうのです。

それでは、どうすれば磨き残しを減らせるのでしょうか?ここからは、歯周病を予防する歯磨きテクニックを説明します。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「歯周病とは」

縦磨きのやり方を紹介!どんな効果がある?

歯周病予防には「縦磨き」という歯磨き方法が効果的です。縦磨きは、歯ブラシを歯に対して縦向きに当ててブラッシングする方法です。

縦磨きを行うことで歯と歯ぐきの境に付着している食べカスやプラークを除去することができます。特に歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間、歯の溝は横磨きだけで行うと、磨き残しが見られる方が多いため縦磨きもあわせて行いましょう。

磨き残しが多い部分

縦磨きを行う際のポイントを3点ご説明します。

  • 歯ブラシに力を入れすぎず、歯の形に沿わすように磨く
  • 歯と歯の間に歯ブラシの毛先を入れるように磨く
  • 鏡を見ながらブラッシングする

歯磨き時に力が入りすぎている方は意外と多いです。特に歯周病の方は、歯ぐきを傷つけてしまい、歯周病の悪化につながるため注意しましょう。
歯ブラシにかける力は約100~200gが理想とされており、歯に歯ブラシを当てた際に、歯ブラシの毛先が少し広がる程度がおすすめです。

また、歯ブラシがしっかり歯に沿っていないと磨き残しができます。鏡を見ながら歯と歯の間に歯ブラシの毛先を入れるよう、ブラッシングすると良いでしょう。

これらを実践しても、縦磨きだけでは完璧に汚れを落とすことは難しいです。デンタルフロスや歯間ブラシ、タフトブラシ(毛先が三角にまとまった歯ブラシ)を併用することも大事です。
次に、正しい歯磨きの方法のポイントをご説明します。

横磨きと縦磨きを併用するのが正しい歯磨き

磨き残しを完全に防ぐことは難しいですが、歯磨きの方法次第でなるべく汚れを落とし、虫歯や歯周病を予防することはできます。
以下の4点を意識しながら歯磨きを行うようにしましょう。

  • 横磨きと縦磨きを併用する
  • 歯ブラシの毛先が歯と歯ぐきの境に当たるように磨く
  • 歯ブラシは頭が小さめでやわらかめのタイプのものを使う
  • 歯ブラシは1~1カ月半に1回、毛が広がりはじめたら交換する

横磨きと縦磨きを併用する

効率よく磨き残しを防ぐためには、横磨きと縦磨きを併用することが大切です。お子さまには比較的簡単な「横磨き」を指導することが多いですが、横磨きだけでは歯と歯の間の食べカスや、プラークが残りやすい歯と歯ぐきの境などは横磨きだけでは不十分です。このような場合には歯磨きの角度を意識しながら縦磨きも加えましょう。

毛先が境に当たるように磨く

歯ブラシの動かし方

また、歯磨きの際は歯ブラシの毛先が歯と歯ぐきの境にしっかりと接するように当てて、こするようにしましょう。

小さめ&やわらかい毛がおすすめ

歯ブラシの種類に関しては、歯ブラシの頭が小さめでやわらかい毛の材質のものを選んでいただくことをおすすめしております。
歯ブラシの頭が大きいものは、歯並びが複雑な方や歯と歯が詰まって生えている方には不向きです。

また、お子さまや女性のようにお口の小さい方には歯ブラシは小さいサイズのものが向いています。毛の材質については、やわらかいものを使用し、力を入れすぎず磨くようにしましょう。

1~1カ月半に1回は交換する

歯ブラシは長期間同じものを使用すると衛生上よくありません。毛先が広がってしまったものを使うと歯にしっかり毛先が当たらず、汚れを落としきれないこともあります。
歯ブラシの交換のタイミング「1~1カ月半に1回、歯ブラシの毛先が広がってきたら」を意識するのがおすすめです。

効果的な歯磨きで歯周病を予防しましょう!

毎日の丁寧な歯磨きは健康に欠かせません。ただし、磨き残しが出やすい歯磨きは虫歯や歯周病の発症を促進させることもあります。
ご自身のケアのみではどうしても除去しきれない歯石や着色などは、歯医者でクリーニングを受け、お口の中をリセットすることもできます。

ご自宅でのケアと、定期的な歯医者での定期検診・クリーニングで美しく健康な口元を目指しましょう!

記事を検索する