小児歯科と歯科の違いは予防にあり!将来の子どもの歯並びを守るために
更新日:2025.12.10
子どもの歯の健康は、毎日の食事や発音、そして将来のきれいな歯並びにまで影響する非常に大切な要素です。小児歯科では乳歯期からの噛み合わせや成長を診ることができ、子どもの歯並びについて相談する保護者も一定数います。
本記事では、小児歯科と一般歯科の違いや、小児歯科ならではの特徴についてわかりやすく解説します。
小児歯科ってどんなところ?
小児歯科は、文字通り「子どもの歯を専門に治療する歯科」です。一般歯科と治療内容が大きく変わるわけではありませんが、小児歯科では子どもの成長段階に合わせて治療や予防を行うという点に大きな特徴があります。
対象となるのは、乳歯が生え始める生後6か月頃から、中学生くらいまでの成長期の子どもたちです。この時期の口の中は非常に変化が多く、乳歯が生えてくる順序や、生え変わりの時期、永久歯の方向などを丁寧に観察する必要があります。
小児歯科では、この成長過程を細かく把握し、将来的に歯並びに悪影響が出ないよう配慮しながら治療や予防を行っていきます。
単に「今ある虫歯を治す」だけではなく、「今後生えてくる永久歯にどう影響が出るか」「この状態のままだと歯並びが乱れないか」など、未来を見据えた視点でアプローチするのが特徴です。
小児歯科で行う治療
成長に合わせて変化する子どものお口を守るため、小児歯科では予防を中心とした治療が行われています。ここでは、その代表的な治療内容をご紹介します。
歯並びの経過観察
小児歯科の大きな役割のひとつが、歯並びの経過観察です。乳歯から永久歯へと生え変わるタイミングは個人差が大きく、同じ年齢でもお口の状態は全く違います。
小児歯科では、乳歯が抜ける時期や順番が適切かどうかや、永久歯が正しい位置へ生えてきているか、顎の成長が十分かなどを細かくチェックし、将来的に歯並びが悪くなる可能性があるかどうかを慎重に見極めていきます。
生え変わりが遅れている場合や、永久歯が変な方向に向かっている場合、あるいは顎のスペースが不足している場合は、早い段階で対処することで本格的な矯正治療を避けられることもあります。
つまり、小児歯科の経過観察は後々の歯並びの良し悪しを左右する大事なステップなのです。
虫歯の予防治療
子どもの口の中は、大人と比べて虫歯ができやすい環境です。食べ物が詰まりやすい形をしている乳歯や、まだ磨きが不十分な生えたての永久歯、そして甘いものを好む食生活など、多くの要因が重なるからです。
そのため、小児歯科では「治療より予防」を重視し、虫歯になりにくい環境づくりに取り組みます。定期的なフッ素塗布や、子どもが自分で正しく磨けるようになるための歯磨き指導などを組み合わせ、お口の状態に合わせた予防ケアを行います。
また子どもの生活習慣や食習慣は日々変化します。その変化に合わせて予防方法を調整し、年齢ごとに最適なケアを提案してもらえるのも小児歯科の強みです。
一般歯科と小児歯科の違い
一般歯科と小児歯科の大きな違いは、治療の目的が異なるという点にあります。一般歯科は大人を想定した治療で、すでに生えそろった歯や安定した顎の状態を前提としています。一方、小児歯科は成長途中にある子どもに合わせて、未来の歯並びや顎の発育まで考慮して治療を行います。
もちろん治療内容はどちらも虫歯治療やクリーニングなど基本的には同じです。しかし、小児歯科では予防に重点を置き、虫歯にならない環境づくりを最優先に考える傾向が強くあります。
さらに、小児歯科では子どもが安心して通えるように院内の雰囲気づくりにも力を入れている医院が多く見られます。キッズスペースが設けられていたり、おむつ交換ができるスペースがあったりと、親子が通院しやすい環境が整っています。子どもに歯医者は怖くないという意識づくりにもつながり、通院への不安を軽減してくれます。
まとめ
小児歯科と一般歯科の違いは、単に子どもを診るか大人を診るかということだけではありません。小児歯科は成長期特有の変化に寄り添い、将来生えてくる永久歯が適切に並ぶための土台づくりを重視しています。とくに歯並びの経過観察や虫歯予防は、小児歯科ならではの重要な役割といえます。
子どもの歯は、一度トラブルが起きると長い期間にわたって影響が残ることもあります。だからこそ、幼い頃から信頼できる小児歯科で予防中心のケアを受けることが、将来の健康な歯並びにつながります。
大切な子どもの未来のためにも、ぜひ小児歯科での定期的な診察を検討してみましょう。
記事を読んでみて心当たりが多かった人もいたのではないでしょうか。口臭や歯周病は歯医者の定期的な受診で改善できるといわれています。
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