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高齢者の口臭には原因があった!おすすめの口臭ケア用品と正しい使い方をご紹介

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口臭対策

高齢者の口臭には原因があった!おすすめの口臭ケア用品と正しい使い方をご紹介

高齢者の口臭

高齢者の口臭には原因があった!おすすめの口臭ケア用品と正しい使い方をご紹介

更新日:2023.11.27

口臭対策

口臭を気にするのは若者やビジネスマンだけではありません。唾液の分泌が減るご年配の方にとってもデリケートな問題なのではないでしょうか。
この記事では、口臭が気になる高齢者やその方の介護をしている方に向けて、口臭のケア方法と注意点について説明します。高齢者の口臭には原因がありますので、理解したうえで適切な対策をうつことが大切です。
口の中を清潔に保つことで気になる口臭も改善できますので、ぜひ明日から取り入れてみて下さい。

高齢者の口臭には唾液量が関係している?

「年を重ねるにつれて口臭が気になってきた…」と悩むことは珍しくありません。
実は、口臭の原因は「口内の老化」とそれに伴う「唾液量の低下」が関係しているといわれています。
唾液は、口の中を清潔に保つために非常に大切な役割を担います。

健康な成人では、1日に1.5リットルほどの唾液が分泌されますが、高齢者の場合、老化によって唾液線の機能が低下し、少ない方で0.5リットルしか分泌されていないといわれています。
そのため、口の中が乾燥し、口臭を引き起こす細菌の量が増えてしまうのです。
続いて、歳をとると口臭が悪化する理由についてもう少し詳しく見てみましょう。

高齢者と口臭の会話

口の中が乾燥している

冒頭ご説明したように、高齢になると唾液の分泌量が低下し、口の中が乾燥しやすくなります。また、何らかの薬を服用していると、薬の副作用が乾燥を招いていることも少なくありません。

なぜ唾液が少なくなると口臭につながるのでしょうか。
その理由は、唾液には殺菌作用の機能があり、唾液が少なくなると口の中に菌がたまってしまうからです。
乾燥しやすい人は、水を飲んで口の中を潤したり、口の周りを優しくマッサージしたりすると唾液の分泌を促せるため試してみましょう。

入れ歯や差し歯に細菌が残りやすい

高齢者の中には、入れ歯を使用している方も多いです。入れ歯のケアを怠ると、プラスチック部分に口臭のもととなる汚れや細菌が付着します。また、入れ歯と粘膜の間の食べかすや、差し歯の下にできる虫歯も口臭の原因になります。

口の中に汚れが溜まっていくと、細菌が増えて口臭につながりますので、毎日のケアを怠らないことが重要です。

高齢者におすすめな口臭ケア用品の使い方と注意点

口臭ケアにおすすめな用品はいくつかあります。使い方や注意点も重要ですので、必ず商品の説明を読んでから使いましょう。

舌ブラシ

舌の上に、食べかすや細菌がたまり白く苔状になっているものを舌苔(ぜったい)といいます。舌ブラシは、この舌苔を取り除くものです。いくつか種類がありますが、高齢者や要介護の方には、舌を傷つけない軟らかめのものがおすすめです。

【使い方】

  1. 舌ブラシを水で濡らします(歯磨き粉は不要)
  2. 舌ブラシを舌に軽くあて、奥から手前の方向に向かって舌全体を磨きます
  3. 数回磨いたら、口を水でゆすぎます

喉の奥に入れすぎてしまうと「おえっ」と嘔吐反射が起きてしまうことがあるので、注意しましょう。奥の方を綺麗にする場合は、息を「はー」と吐きながら行うと嘔吐反射が起きにくくなります。

スポンジブラシ

こちらは棒の先に柔らかいスポンジがついたブラシです。舌の上や頬の粘膜、上顎など口の中全体をケアすることができます。スポンジが軟らかいので、口の中が敏感な方や、ぬめぬめした汚れがたまりやすい方におすすめです。

【使い方】

  1. スポンジブラシを水で湿らせ、手で水をよく絞ります
  2. 舌や粘膜の部分を優しくこすり、汚れを取り出していきます
  3. 汚れを水で洗い取り除きます

水がしみ込んだまま使用すると磨いている間に水でむせてしまうため、よく水を絞って使うのがおすすめです。また、衛生面を考慮し、スポンジブラシは一度使ったら捨てるようにしましょう。

口腔ケア用ウェットシート

拭き取りタイプの口腔ケア用ウエットシートです。すでに湿っているため、ベッド上でのケアや、ケアがしたくてもその場に水が無いときにおすすめです。ノンアルコールのため、刺激が少なくすっきりとした仕上がりになります。

【使い方】

  1. 指にウエットシートを巻きつけます(介助をする方は、必ず手袋を使用しましょう)
  2. 口の中に入れ、粘膜を拭き取り汚れを除去します

口が開きにくい方を介助する場合は、やさしくマッサージをするように使用すると口が開きやすくなります。口の中に手を入れられるのは、気持ちが良いものではありませんので、いきなり手を入れるのではなく、まずは唇のケアから行うことがおすすめです。

保湿剤

口の中が乾燥している場合に、ジェル状の保湿剤を全体に塗ってうるおいを与えます。頑固な汚れや痰の塊が取れないという方にも、ジェルを使用することで軟らかくなり、汚れが取りやすくなります。

【使い方】

  1. スポンジブラシまたは指にジェルを1cm程度取ります
  2. 口の中全体に薄くまんべんなく塗ります
  3. 汚れを取る時に使用する場合は、やわらかくなった汚れをしっかり取り除きます

厚く塗りすぎるとかえってジェルが汚れと一緒に固まってしまうので、適量を心がけましょう。

マウスウォッシュ

ドラックストアなどでよく見かけるマウスウォッシュは、液体を口の中に含み全体に行き渡らせるようにします。虫歯や歯周病対策、口臭予防に効果的です。

【使い方】

  1. 適量の液体を口の中に含み全体に行き渡らせます
  2. 20〜30秒、口の中に含んだ後液体を吐き出します

マウスウォッシュは刺激が強いものもあるため、むせやすい方はマウスウォッシュを選ぶ際に注意が必要です。商品によっては、使用後にブラッシングが必要なものや、水で薄める必要があるものがあります。

また、マウスウォッシュを使用しすぎると、口の中に必要な常在菌まで排除してしまい、逆効果につながることがあるため、過度な使用は避けるようにしましょう。

関連記事:マウスウォッシュを選ぶ時の4つのポイント

正しいケアで口臭を改善しましょう

この記事では、高齢者の方におすすめな口臭ケア用品について紹介しました。それぞれの使用目的や好みによって、自分に合ったケア用品を使用することが重要です。
一般的な使い方と注意点を紹介しましたが、各商品によって違いがありますので、必ず商品に記載している説明に従って使用しましょう。
口臭は年を重ねると避けられない悩みです。口臭が気になり始めたら、毎日の正しい口臭ケアでしっかり予防・対策していきましょう。

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