腸からくる口臭はヨーグルトで対策!おすすめのレシピを3つご紹介
更新日:2023.06.27
最近注目する方も多い腸活ですが、実は口臭予防にも効果があることをご存じでしょうか?
腸内環境が整うと、便秘の解消や免疫力アップ、美肌、メンタルケアなど、さまざまなコンディションが整うといわれています。
ここでは、腸活フードとしておなじみのヨーグルトで口臭を防ぐことができる訳や、その効果を高める簡単レシピについて、管理栄養士の石松が紹介します。
目次
腸内環境の乱れが口臭の原因になる
口臭の主な原因は舌の汚れや歯周病ですが、その他の原因が潜んでいることもあるのです。
たとえば胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などでは、消化不良によって、未消化の食べ物が腐敗して独特の口臭をもたらします。
また、腸内環境の乱れも口臭の原因となるのです。こちらの記事で詳しく解説していきます。
ニンニクやニラなど強い匂いを発する食べ物を食べたときの口臭対策については以下の記事で解説しています。
腸内環境の乱れが口臭に
私たちの腸には500種類以上の細菌が100兆個も存在しているといわれており、これら常在菌の多様性が腸内環境を左右します。
乳酸菌やビフィズス菌などが活発に働く健康な腸では、細菌による発酵が消化吸収を助けてくれるのです。
また、発酵時に作り出される短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)は大腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促し、便秘解消に働きます。
一方、大腸菌やウェルシュ菌は食べたものを腐敗させて、口臭の原因物質を作り出します。さらに腸内環境の乱れが便秘を引き起こすと、体内の臭い物質を排出できなくなるため、ますます口臭を悪化させてしまうのです。
出典:神奈川産業保健総合支援センター『「不快な口臭」の予防』
ヨーグルトは口臭予防の効果もある?
微生物の作用で食品の保存性や味、栄養価などを高めた発酵食品は、毎日摂ることで腸内環境を整えられます。
ここでは、代表的な発酵食品であるヨーグルトの口臭予防効果について解説しましょう。
ヨーグルトの整腸作用
実は、ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、腸に届く前にほとんどが死滅してしまうのです。
腸内細菌としての定着はあまり期待できないものの、死んだ菌は常在菌のエサとなって、常在菌を増やす作用があります。そのため、ヨーグルトは腸を整えることで口臭予防効果が期待できるのです。
ただしヨーグルトは舌に付着して残りやすいため、食後のうがいで取り除き、口臭の原因にならないようにしましょう。
口臭予防効果を高めるヨーグルトレシピ
腸を整える食事は、常在菌を補う発酵食品(補菌)と、エサとなる食物繊維やオリゴ糖(育菌)を組み合わせて摂ることで、その効果を高めることができます。
たとえばフルーツ、オートミール、ナッツ類には食物繊維が豊富に含まれています。これらをヨーグルトにトッピングするだけで、口臭予防効果がアップするのです。
以下で、簡単なヨーグルトレシピを3つご紹介します。
ヨーグルト+フルーツ
1つ目のトッピングはフルーツです。ヨーグルトの乳酸菌は腸に定着しづらいため、エサとなる食物繊維やオリゴ糖を組み合わせて、常在菌を元気にすることも求められます。
フルーツに豊富な水溶性食物繊維は、ヨーグルトの乳酸菌やビフィズス菌とともに腸内環境を整え、口臭予防に働くのです。
またリンゴ、キウイ、パイナップル、イチジクなどに多く含まれているタンパク質分解酵素には、口臭の原因となる舌の汚れを取り除く働きがあります。
ただし加熱工程で酵素が失活(しっかつ:活動が失われること)しているジャムやコンポートでは効果が得られないので、生のフルーツをトッピングしましょう。
ヨーグルト+オートミール
2つ目のトッピングはオートミールです。食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。
不溶性食物繊維は便のカサになることで、水溶性食物繊維は常在菌のエサとなることで腸内環境を整えるものです。
オートミールには、これら2つの食物繊維がバランスよく含まれています。おすすめは、オートミールをヨーグルトに一晩浸してやわらかくした”オーバーナイトオーツ”です。
お好みでハチミツやフルーツをトッピングしてもおいしく食べられます。ハチミツやフルーツに含まれるオリゴ糖は、ヒトの消化酵素で分解されずに腸まで届き、常在菌のエサとして腸内環境を整えてくれます。
ヨーグルト+ナッツ
3つ目のトッピングは、アーモンドやカシューナッツ、クルミなどのナッツ類です。ナッツ類にはビタミンEやオメガ3系脂肪酸が豊富に含まれています。これらは血行をよくして歯周病を防ぐものです。
またナッツ類はよく噛んで食べるため、唾液の分泌を促します。口腔内の乾燥を防ぐことが、口臭対策につながるのです。
自分に合うヨーグルト選びで口臭予防
ここまで、ヨーグルトの口臭予防効果について解説しました。ヨーグルトによる腸活では、自分に合う菌をみつけることがとても重要です。
市販のヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌の種類はそれぞれ違います。一方、私たちの腸内細菌バランスもさまざまなのです。
2週間ほど1つのヨーグルトを食べ続けてみて、もし体調にいい変化が見られなければ、違うヨーグルトに変えてみましょう。
自分に合うヨーグルトを選んで腸を整え、口臭予防につなげていきたいですね。