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口臭は病気のサイン?口臭の陰に潜む病気について解説!

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口臭対策

口臭は病気のサイン?口臭の陰に潜む病気について解説!

強い口臭

口臭は病気のサイン?口臭の陰に潜む病気について解説!

更新日:2025.11.30

口臭対策

口臭は誰にでも起こりうるものですが、中には病気が原因で発生している場合もあります。特に慢性的に強い口臭が続く場合は、単なる口の中の問題だけでなく、体の他の部分に原因があるかもしれません。

最近口臭が気になる方や、家族や周囲から指摘されて不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

なかなか消えない口臭を感じたら病気のサイン?

なかなか消えない口臭を感じたときには、口の中だけが原因ではないこともあります。

実は身体に別の病気が隠れている場合もあり、口臭は体の不調を知らせるサインになることがあるのです。

例えば、胃の不調が口臭につながる場合があります。胃酸を含む胃の内容物が逆流したり、胃の病気によって発生した臭いが口まで上がってきたりすることで、不快な臭いのもとになってしまうのです。

口臭の4つの種類

口臭にはいくつかの種類があり、それぞれ原因が異なります。ここでは口臭を4つのタイプに分けて解説します。

生理的口臭

生理的口臭は、誰にでも起こる自然な口臭です。

特に唾液が減るタイミングで口臭が発生します。起床したときや空腹のとき、緊張しているときなどに口臭が強くなる傾向があります。これは唾液の分泌が減少し、口の中の細菌が増えることで臭いの原因物質が作られるためです。

ただしこの口臭は歯磨きをしたり、食事をしたり、水分を補給したりすることで自然に弱まります。生活習慣の改善で対処できるため、基本的に特別な治療は必要ありません。

飲食物などによる口臭

においが強いものを摂取すると発生する口臭です。

にんにくやニラ、ネギなどの食べ物、コーヒー、お酒、たばこなどが原因で口臭が強くなる

ことがあります。これらは一時的なもので、時間が経つと自然に回復することが多いです。丁寧な歯磨きや水分補給を行うことで、より早く臭いを軽減できます。

ストレスなど心の影響による口臭

精神的な負担が原因で発生する口臭です。

自律神経の乱れによって唾液分泌が減少することで、口臭が発生しやすくなります。ストレスを感じているときや緊張しているときに起こりやすい口臭です。

この口臭は時間の経過だけでは改善しないことがあり、自分でも原因がわかりにくい特徴があります。また、実際には口臭がないのに気にしすぎてしまう人もいます。原因がはっきりしない場合や改善しない場合は、困ったら歯科医院へ相談してみましょう。

病的な口臭

病気が原因で発生する口臭です。

主な原因は虫歯や歯周病、噛み合わせ不良などです。口の中の病気以外にも胃や腎臓、呼吸器などの疾患が原因になっていることもあります。

病的な口臭のほとんどは口の中に原因がありますが、体の他の部分に原因がある場合もあります。口の中の問題であれば歯科医院で対処できますが、体の他の病気が原因の場合は歯科以外の専門機関へ相談が必要になります。

口臭で疑われる病気とは?

口臭が続く場合、どのような病気が考えられるのでしょうか。ここでは口臭の原因となる主な病気について解説します。

口の中の病気

口臭の原因として、虫歯や歯周病、舌苔(舌の汚れ)が挙げられます。

虫歯は進行すると独特の臭いを持つようになります。小さな虫歯ではあまり口臭は強くなりませんが、虫歯が進行して神経まで侵されると、強い臭いを発することがあります。

歯周病は初期には痛みもなく自覚しにくい病気ですが、進行すると歯ぐきからの出血に膿が混じるようになり、口臭もひどくなってきます。

また、舌苔は舌の表面に付く白いコケのような細菌の固まりです。体調が良くないときなどに付きやすく、口臭の原因になります。

さらに、唾液の減少も口臭につながります。唾液には口の中を洗い流す作用や細菌の増殖を抑える作用があるため、唾液が少なくなると口の中が不潔になり、口臭が強くなりやすくなります。

耳鼻科や内科で診てもらう病気

鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿症)などの鼻の病気では、膿やたんぱく質を含む血液が口の中に出てきて、口臭が起こる場合があります。

また、糖尿病では甘酸っぱいにおいがすることがあります。

腎不全では、体内の老廃物が適切に排出されず、アンモニア臭がすることがあります。

これらの病気に心当たりがある場合は、内科などの専門機関への相談が必要です。

胃などの消化器系の病気

胃や食道の病気も口臭の原因になることがあります。

逆流性食道炎は、胃酸を含む胃の内容物が逆流して食道に炎症を起こす病気です。胸やけや胃もたれ、酸味が口まで上がってくる感じなどの症状とともに、口臭を伴うことがあります。

また、胃に慢性的な炎症が起きていると、その臭いが口まで上がってくることで口臭となる場合があります。

胃ガンでは、進行すると胃に発生した細胞が壊れることで生じた臭いが呼気に出てきて、口臭となることがあります。

これらの病気が疑われる場合は、消化器内科などでの検査が必要になります。

まとめ

口臭にはさまざまな種類があり、その原因も多岐にわたります。

生理的口臭や飲食物による口臭は一時的なもので、時間が経つと自然に改善します。しかし、なかなか消えない口臭や、アンモニア臭のような臭いが続く場合は病気のサインである可能性があります。

口の中に問題がある場合は歯科医院での治療やクリーニング、日々の丁寧なブラッシングで改善が期待できます。

一方で、鼻の病気や胃などの消化器系の疾患、糖尿病や腎不全などの内科的疾患が原因になっている場合もあります。このような場合は、それぞれの専門機関での検査や治療が必要になります。

口臭が気になった場合は、まず歯科を受診することをおすすめします。口の中に問題がない場合や、口臭に加えて他の症状がある場合は、内科や消化器内科などへの相談も検討しましょう。

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